プリングルズの味が劇的に変化した決定的な契機は、2015年に行われた原産国の変更です。この歴史的背景を理解するには、ブランドの所有権の移転から辿る必要があります。
もともとプリングルズは、米消費財大手P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)が開発・販売を行っていました。しかし2012年、世界的なシリアル食品大手であるケロッグ(Kellogg's)がプリングルズ事業を約27億ドルで買収。これに伴い、日本国内での販売体制もP&G体制から日本ケロッグ合同会社へと引き継がれました。
そして2015年、ケロッグ社はアジア市場向けの巨大生産拠点としてマレーシア工場を新設。日本市場向けに出荷されるプリングルズは、従来のアメリカ産(テネシー州ジャクソン工場など)からマレーシア産へと全面切り替えが行われました。この原産国変更こそが、消費者が「味が変わった」と強く実感した最大の技術的・物理的理由です。