甲状腺はのどぼとけのすぐ下、気管の前面に位置する蝶のような形をした臓器です。通常は柔らかく薄いため外から触ってもほとんど分かりませんが、何らかの原因で全体が肥大したり部分的なしこりができたりすると、医師の触診や外見の変化で気付かれるようになります。
健診などで「甲状腺が腫れている」と言われた際、まず知っておくべきなのは甲状腺の腫れは自覚症状なしで発見されるケースが非常に多いという事実です。初期のホルモンバランスの乱れや小さな結節(しこり)は痛みや違和感を伴わないことが多く、健康診断の甲状腺腫大の判定で初めて発覚するパターンが目立ちます。
腫れ方には大きく分けて、甲状腺全体が一様に腫れる「びまん性甲状腺腫」と、部分的にコブのよう局所が膨らむ「結節性甲状腺腫」の2種類があります。どちらのタイプかによって疑われる疾患や治療アプローチが大きく異なります。