教団の権力構造と資金の流れを理解するうえで、韓国側の本拠地の把握は欠かせません。教団の宗教的・行政的中心地は、韓国京畿道加平郡に位置する広大な複合エリアに存在します。
ソウル北東部に位置する韓国本部所在地・加平(カピョン)の清平(チョンピョン)エリアには、「天正宮(チョンジョングン)」と呼ばれる壮麗な宮殿風建築をはじめ、大規模な病院、学校、リゾート施設が集結しています。信者が「聖地」と崇める清平修練所では、過去の先祖を解怨(悪霊から解放)するための特別な修練会が定期的に開かれ、多額の献金と引き換えに祈祷を受けるシステムが長年機能してきました。
1954年に教団を創立した文鮮明(ムン・ソンミョン)氏が2012年に死去して以降、実権は妻である韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁へ一本化されました。しかし、彼女を「独生女(神のひとり娘)」として絶対視する教義変更を巡り、文氏の実子たち(三男の顕進氏率いるUCI、七男の亨進氏率いるサンクチュアリ教会など)との間で泥沼の後継・財産争いが勃発。組織の求心力低下と内紛は、2026年現在も韓国本部が抱える最大のアキレス腱となっています。