この展望ラウンジがこれほど見事な視界を確保できている背景には、日本を代表する建築設計事務所である日建設計の卓越した意匠がある。25階の展望フロアは東・西・北の3方向に大きくせり出すように設計されており、最大の特色は内側に13度傾斜した巨大なガラス窓だ。
窓ガラスをあえて斜めに傾けることで、室内の照明がガラスに映り込む現象を極限まで抑えている。夜景鑑賞における最大の敵である「室内灯の写り込み」を建築構造そのもので解決している点は、驚くべきこだわりだ。行政の中核を担う文京区役所の複合庁舎でありながら、訪れるすべての人に開かれた開放的なデザインを追求した姿は、都市建築の傑作と称されるにふさわしい。