高岡市内の現場周辺は、閑静な住宅街であると同時に、網の目のように巡らされた用水路と、主要幹線道路へのアクセスの良さが同居する独特の環境にある。この地理的特徴こそが、捜査を難航させてきた最大の要因と言える。
現地を改めて歩くと、子どもの背丈では容易に隠れてしまうようなブロック塀の陰や、防犯カメラの監視範囲から外れた街路が点在していることに気づく。特に用水路周辺は柵が設置されていない箇所も多く、わずか2歳の幼児が一瞬の隙に足をとられる危険性が極めて高い。一方で、幹線道路へ出ればわずか数分で高岡市内を離脱できる交通利便性も備えており、連れ去りなどの犯罪に巻き込まれた場合の逃走ルートとしても機能してしまう。
こうした死角の存在をどのように解釈すべきか。富山県警察や捜索隊が広範囲にわたり実施した金属探知・水底探索の記録を検証すると、当時の捜索活動の限界と、科学技術によって今補うべきポイントが明確になる。事故と事件、どちらか一方に偏ることのない多角的な視点による現場検証が、真相へと繋がる唯一の道筋である。