道路交通法第21条では、原則禁止としながらも、円滑な道路交通を維持するために特定の状況下に限って車が軌道敷内へ進入することを合法的に許可しています。その条件が以下の「4つの例外」です。
① 左折・右折・横断・転回(Uターン)のために軌道敷を横切るとき
交差点での右折や、道路外の施設(駐車場やガソリンスタンドなど)に入るために左折・右折・横断する場合、またはUターンをする際には、軌道敷内を横断して進入することが認められています。ただし、進行方向の路面電車を妨害してはならず、安全確認を徹底した上で横切る必要があります。
② 道路工事や駐停車車両などの障害物を回避するとき
進行車線に道路工事、故障車、荷物搬入中のトラックなどの障害物があり、道路の左側部分だけでは十分な通行幅が確保できない場合、やむを得ない措置として軌道敷内を通行して障害物を避けることが認められています。
③ 道路標識等により「軌道敷内通行可」が指定されているとき
青地に白の自動車マークと「軌道敷内通行可」の補助標識が設置されている区間では、指定された車種(普通自動車など)に限り、軌道敷内を通常の車線のように通行することが許可されています。交通量の多い幹線道路で車線容量を確保するために導入されています。
④ 危険を防止するため緊急避難としてやむを得ないとき
歩行者の急な飛び出しや対向車のセンターラインオーバーなど、直前で重大な事故を回避するために軌道敷へハンドルを切らざるを得ない緊急事態においては、違法性が阻却され進入が認められます。
標識によって軌道敷内を通行できる場合であっても、「路面電車の正常な運行を妨げてはならない」という大原則は変わりません。後方から路面電車が接近してきた場合は、速やかに軌道敷の外へ出るか、十分な車間距離を保って電車の進行を譲る義務があります。