童磨というキャラクターの異様さは、他の鬼たちとは根本的に異なる。万世極楽教の教祖として崇められながら、内面には怒りも悲しみも一切存在しない。感情の欠落——それこそが、彼の最大の恐怖であった。人間を救済するという名目のもとで喰らい続けるサイコパス的な立ち振る舞いは、読者に背筋が凍るような戦慄を与えた。
氷の血鬼術を駆使し、呼吸の剣士たちの肺を凍らせる戦闘スタイルは凶悪そのもの。直近の鬼殺隊との戦いにおいても、圧倒的な実力差で見下す余裕を見せていた。しかし、その歪んだ全能感こそが、彼自身の命取りとなる罠の伏線でもあったのだ。