睡眠医学・人間工学(エルゴノミクス)の最前線では、寝具と身体の接触面における圧迫分散が追及されています。就寝中の姿勢は決して固定されたものではなく、一晩に20回前後行われる「寝返り」によって血液循環が維持されます。したがって、脊柱アライメントを維持しつつも、スムーズな寝返りを妨げない環境作りが欠かせません。
睡眠研究の第一人者である西野精治(スタンフォード大学医学部教授)も指摘するように、質の高い睡眠の本質は入眠直後の深い眠りにあります。体がグラグラと不安定な状態では筋肉が緊張を解くことができず、自律神経のスムーズな切り替えも阻害されてしまいます。人間の骨格構造に沿ったエルゴノミクス設計を取り入れ、背骨の自然なラインを保つことが、深い休息へ没入するための近道です。