死刑確定後、東京拘置所に収容されていた金川真大は、判決から約3年後の2013年2月21日、死刑が執行されました(享年29歳)。身勝手な願望の果てに命を絶たれた加害者に対し、命を奪われた被害者とその遺族の時計は、あの日から止まったままです。
荒川沖駅で理不尽に命を奪われた高橋良晃さん(当時27歳)の遺族は、手記や会見を通じ「死刑が執行されても息子は二度と戻ってこない」「加害者が望んだ死刑が執行されたことで、本当に正義が果たされたのか」という深い喪失感と無力感を吐露しています。中村東の民家で殺害された三浦芳一さん(当時72歳)の家族も、突然平穏な日常を奪われた悲痛な傷痕を抱え続けています。
加害者が刑罰として命を落としても、被害者遺族の現在における悲しみや喪失が癒えることは決してありません。無差別犯罪がもたらす傷痕の深さと回復の困難さを、この事件は如実に物語っています。