社会的な大成功と引き換えに、家族の日常は急速に侵食されていった。本や映像化で得た膨大な印税収入は、思わぬ罠となって一家に襲いかかる。経理を担当していた人物による横領や資金流出が発覚し、穂積隆信は一転して数億円規模の巨額な借金を背負うこととなった。
金銭トラブルは家族の絆を決定的に引き裂いた。家庭内暴力からの立ち直りを見せていたはずの家庭は再び荒れ果て、夫婦間の対立は修復不可能なレベルへ達する。泥沼の離婚裁判へと発展し、プライベートな醜聞が連日芸能ニュースを賑わせた。メディアに消費され尽くすなかで、かつての「更生劇」は完全に瓦解していった。