今回の台風対応で注目を集めているのが、2026年に本格運用が始まった「AI防災リアルタイム避難誘導システム」だ。茨城県と各市町村は、スマホの位置情報と人流データ、さらに水位センサーの予測値を統合し、危険エリアにいる住民へ個別の避難ルートを瞬時にプッシュ通知する実証的な運用を行っている。
水戸市内の指定避難所では、スマートフォンのQRコードを用いた即時受付が導入され、混雑状況がWeb上で可視化されている。避難所に身を寄せた70代の男性は「以前の台風ではどこに行けばいいか分からず不安だったが、スマホに『〇〇公民館が空いている』と案内が出て迷わず来られた」と話す。一方で、高齢者や通信機器の操作に慣れていない層への直接的な声かけや、個別訪問による避難誘導が引き続き重要な課題として浮き彫りになっている。