大沢たかおのキャリアは、芝居ではなく「ファッション」から始まった。専修大学在学中にスカウトされ、伝説的ファッション誌『MEN'S NON-NO』の専属モデルとして活動を開始。瞬く間に頭角を現した彼は、弱冠21歳前後の若さでパリ・コレクション(パリコレ)の舞台に立つ。
ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)やジャン=ポール・ゴルチエ(Jean-Paul Gaultier)といった世界のトップメゾンを身にまとい、本場のランウェイを歩いた経験は、彼の美意識の基礎を作った。当時の写真は、今見ても全く色褪せない。鋭い眼光、極限まで削ぎ落とされたシャープなフェイスライン、そして独特のアンニュイな空気感。それは、当時の日本の芸能界には珍しい「世界基準の乾いた格好良さ」だった。