『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズの中でも、サスペンスとオカルト要素が極めて濃密に描かれた第3部序盤。話題の名言が飛び出すのは、主人公・空条承太郎が自身のスタンド「スタープラチナ」を発現させ、祖父ジョセフ・ジョースターから宿敵DIOの復活を知らされる重要なプロローグ局面です。
原作漫画では単行本第13巻(集英社ジャンプ・コミックス)に収録された「灰の塔(タワー・オブ・グレー)その①」、文庫版では第8巻に該当します。一方、david productionが手掛けたTVアニメ版『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース』では第3話「DIOの呪縛」の劇中で描かれました。
ジョセフは自身のスタンド「隠者の紫(ハーミットパープル)」を発動させ、ホテルの客室にあるテレビを激しく叩き壊しながらチャンネルを高速で切り替えることで、遠く離れたカイロに潜むDIOの潜伏先を念写しようと試みます。バラエティ番組や映画の音声が不気味に切り貼りされるなか、砂嵐(スノーノイズ)の画面に徐々に浮かび上がったのは、薄暗い洋館のベッドに佇むDIOの後ろ姿でした。
承太郎や花京院典明が固唾をのんで画面を見つめるなか、DIOはジョースター家の星型のアザが刻まれた首筋を微かに震わせ、突如としてカメラを振り返るように首を巡らせます。そして、鋭利な眼光とともに「貴様!見ているなッ!」と叫んだ瞬間、受信していたテレビが激しくショートして爆発四散。ジョセフたちの索敵を物理的にも心理的にも粉砕する、圧巻の登場シーンとなりました。