時透無一郎を語る上で外せないのが、彼の圧倒的な「天才性」と、それに相反する「記憶喪失」という過酷な設定だ。刀を握ってわずか2ヶ月で柱に上り詰めたという設定は、一見すると少年漫画によくあるインフレ描写に思えるかもしれない。しかし、彼の本質はそこではない。記憶を失い、感情が希薄だった彼が、炭治郎との出会いをきっかけに「人のためにすることは、巡り巡って自分のためになる」という言葉の本質を理解していく過程こそが、ファンの心を掴んで離さないのだ。
無限城での戦いにおいて、彼は自らの命が尽きかけるその瞬間まで、仲間を救うために刀を振り続けた。14歳の少年が示したその覚悟は、観る者すべての胸を締め付ける。