休日の日中は観光バスやツアー客で賑わう現地だが、悠久の歴史と静対するための裏ワザが存在する。それは「早朝の近鉄藤井寺駅・土師ノ里駅からのレンタサイクル活用」だ。朝日が差し込み、濠の水面から靄(もや)が立ち上る午前7時〜8時台は、観光客の姿もまばらで、鳥のさえずりと風の音だけが響き渡る最高の時間が流れる。
大きな周遊バスが入れない細い路地を自転車で抜け、地元の人々が日常の散歩コースとして親しむ堤防上の小道を走る。ガイドブックには載っていない角度から古墳を眺め、ふと足を止める。この朝の静寂の中で対峙する巨大墳丘こそ、古市の真の姿といっても過言ではない。