直線的な前髪が持つ圧倒的な存在感を語る上で、カルチャーの第一線で活躍する表現者たちの影響は極めて大きい。例えば、映画『渇き。』で鮮烈な存在感を放った小松菜奈は、ミステリアスな黒髪と深く切り揃えられたフルバングによって、自身のトレードマークとも言えるアイコニックな造形を確立した。目元を強調する鋭い直線ラインが、彼女特有のアンニュイな眼差しをより引き立てている。
また、シンガーソングライターのあいみょんが見せる、飾り気のないナチュラルなヘアスタイルも世代を超えて愛されている。彼女たちの共通点は、前髪をただのトレンドとして消費するのではなく、自分自身の輪郭やパーツの力強さを表現するための「武器」として昇華させている点だ。直線的な前髪は、眉や目の力強さを引き立てるフレームの役割を果たしている。