物語の主舞台となる東京中央銀行は、旧産業中央銀行と旧東京第一銀行が合併して誕生した巨大メガバンクだ。行内には旧行派閥の対立や保身に走る幹部たちの思惑が蠢き、一筋縄ではいかない人間関係の泥沼が形成されている。半沢直樹はこの複雑怪奇な組織の中で、同期の渡真利忍や近藤直弼といった信頼できる仲間たちと手を組み、権力者に立ち向かっていく。
敵対する上層部や査察官たちもまた、それぞれ独自の正義や保身のロジックを持って動いている。浅野支店長による不正の隠蔽、大和田常務の野望、そして国税局や金融庁の黒崎審査官による執拗な追及。複雑に絡み合う利害関係と相関図を紐解くことで、単なる勧善懲悪にとどまらない組織人の生き様と深遠なドラマ性が浮かび上がってくる。