ネット上で囁かれた「資産激減」という噂の核心には、間違いなく楽天モバイル事業の巨額赤字が存在します。第4のキャリアとして参入した楽天は、年間数千億円規模の設備投資を断行。基地局整備の先行コストがグループの営業利益を大きく圧迫し、有利子負債の急増に対する懸念から株価が大きく売られる展開が続きました。
株価が下落しただけでなく、資金調達のために実施された公募増資や第三者割当増資によって株式の希薄化が生じ、三木谷氏自身の保有比率の価値が目減りしたことも資産減少の一因となりました。さらに、楽天銀行の新規上場(IPO)や楽天証券ホールディングスの一部株式売却など、グループ再編を進める過程で市場の評価が揺れ動いた時期もありました。
しかし、この局面において三木谷氏個人が致命的な負債を抱えたわけではありません。プラチナバンド(700MHz帯)の運用開始や法人契約・個人契約数の順調な積み上がりにより、モバイル事業のキャッシュフローが大幅に改善に向かうにつれ、株価も底打ち反転。資産価値は急回復を見せており、「破綻的な激減」ではなく「長期投資に伴う一時的な評価額の調整局面」であったことが証明されつつあります。