大久保のプレースタイルを語るうえで、その原点を抜きには語れない。国見高校時代に圧倒的なスピードと破壊力で高校3冠を達成し、鳴り物入りでセレッソ大阪へ加入。プロの舞台でも恐れを知らないアグレッシブなプレーで瞬く間にJリーグを席巻した。
2005年、さらなる高みを目指してスペインの古豪RCDマヨルカへと渡る。欧州最高峰のラ・リーガで彼を待ち受けていたのは、屈強なディフェンダーたちによる情け容赦ないチャージと、結果を出さなければ即座に見切られる過酷な現実だった。デビュー戦となったデポルティーボ戦での1ゴール1アシストは、まさに日本中を熱狂させた瞬間だ。
世界トップレベルの荒波に揉まれる中で磨かれたのは、相手の一瞬の隙を見逃さない嗅覚と、どんな体勢からでも枠を捉えるシュート技術。この欧州挑戦で得た「生き残るための野生」こそが、のちの歴史的記録を生み出す土台となった。