海外への挑戦は、決して平坦な道のりではなかった。ベルギー1部リーグのOHルーヴェンでの日々は、彼にフィジカルコンタクトの新たな基準と、極限状態での判断スピードを叩き込んだ。アフリカ系や中南米系の強靭なアタッカーと日常的に対峙することで、間合いの詰め方や体の使い方に劇的な変化が生まれたという。
「日本にいた頃と同じタイミングで寄せていては、一瞬で置き去りにされる」——ベルギーでの日々を彼はそう振り返る。スピードとパワーが凌駕する欧州のピッチで生き残るため、彼が磨き上げたのは『相手の予測の裏をかく体の向き』と『コンマ数秒早いポジショニング』だった。この欧州での葛藤とトライ&エラーこそが、現在の彼の強固な守備ベースを築き上げたことは疑いようもない。