我が子をかゆみの苦しみから救いたい一心で、自己判断によって卵を献立から完全に排除してしまうケースは後を絶たない。しかし、この「とりあえず除去する」という選択にこそ、重大なリスクが潜んでいる。専門家が指摘するのは、経口免疫寛容の機会喪失だ。人間の消化管には、食べたものを害のないものとして認識し、免疫を慣らしていく仕組みが備わっている。
もし早期に過度な食事制限を行い、長期間にわたって卵を一切口にさせない状態を続けると、体が卵のタンパク質を敵とみなすようになり、かえって強い反応を示す体質を作り上げてしまう可能性がある。結果として、本来なら自然に耐性を獲得できたはずの鶏卵アレルギーを固定化させ、重症化させる皮肉な事態を招くのだ。離乳食期における安易な自己判断の除去食は、絶対に避けなければならない。