長年の謎に終止符を打ったのは、岩手大学の宮崎雅雄教授を中心とする国際共同研究グループだった。研究チームは、マタタビの葉から強い生理活性を持つ有機化合物「ネペタラクトール」を特定することに成功。この物質が嗅覚を介してネコの脳に届くと、脳内のオピオイド系が劇的に活性化する。
具体的には、脳内の「μオピオイド受容体」が強力に刺激され、βエンドルフィンなどの脳内麻薬物質の分泌が促進される。つまり、有害な依存症ではなく、純粋な多幸感と鎮痛・リラックス効果をもたらす脳内メカニズムが存在していたのだ。この知見は世界の科学ジャーナリズム界を驚かせ、生命科学の歴史に刻まれる金字塔となった。