1990年に放映が開始されたキューサイ青汁のテレビCM。その最大の魅力である「まずい!もう一杯」というセリフは、実は最初から決まっていたキャッチコピーではありませんでした。
当初の台本に用意されていたのは、「あぁ、苦い。でも体にいいんだよなぁ」といった、ごく無難で説明的なセリフでした。しかし、本番で一口飲んだ八名信夫さんは、想像を絶する青臭さと強烈な苦味に思わず顔を歪め、吐き気すら覚えたといいます。当時使われていたのは、契約農家で栽培された新鮮な国産ケール100%の生搾り青汁。添加物や甘味料を一切加えない純粋な原液だったため、一般的な飲み物とは比較にならないほどの風味の強さがありました。
カメラが回る中、八名さんは思わず「まずい!」と本音を吐き出しました。スタッフ全員が息を呑み、NGかと思われたその瞬間、八名さんは役者魂を発揮してグラスを差し出し、「もう一杯!」と言葉を継いだのです。この奇跡的なアドリブこそが、30年以上の時を経た今も語り継がれる伝説のフレーズの元ネタとなりました。