巨大なクレーンが空を巡り、街並みが一新された「栄地区再開発事業」は、単なるビル建設にとどまらず、名古屋の食文化そのものを塗り替えつつある。その象徴的トピックが、新生「中日ビル」の本格稼働だ。かつて昭和の記憶を色濃く残していたこの場所は、いまや全国から注目のシェフが集う一大食体験拠点へと昇華した。
なかでもパティシエの辻口博啓氏が手掛ける新しい食の提案は、スイーツの枠を超えてブランチやライトディナーの可能性を切り拓いている。歴史ある老舗が守り続ける伝統の味と、最先端のクリエイティビティが隣り合わせで共存する。この圧倒的なカオスと洗練の混在こそが、現在の栄の醍醐味である。