井筒親方は部屋の師匠にとどまらず、日本相撲協会の幹部としても重要な役割を担った。審判委員や理事などの要職を歴任し、公平公正な取組の維持と組織改革に尽力。物言いがついた際の的確な協議や、土俵の品格を守るための毅然とした態度は、相撲界全体の秩序を保つ上で欠かせないものだった。
58歳という若さで旅立った早すぎる別れは、角界全体に大きな衝撃と深い悲しみをもたらした。しかし、彼が蒔いた種は今も確実に息づいている。弟子たちが受け継いだ相撲道への真摯な姿勢、そして土俵に懸けた美学は、現代の大相撲の屋台骨として脈々と受け継がれている。