1973年、空前のスケールで取り沙汰された大原麗子との婚姻劇。人気絶頂の美貌の女優と、若手実力派として売り出し中だった強面俳優のカップルは、まさに日本芸能界の象徴だった。しかし、その甘い生活は長くは続かなかった。
互いに譲れぬ表現者としてのプライド、多忙を極めるスケジュールのすれ違い。そして何より、家庭像をめぐる決定的な価値観の乖離が二人の間に深い亀裂を生んだ。「家庭に入ってほしい」と願う無骨な男と、「女優として輝き続けたい」と願う孤高のヒロイン。衝突を重ねた末の離婚だったが、それは決して冷め切った愛の終わりではなく、互いの生き方を尊重し合うための苦渋の選択であった。