明治大学の看板キャンパスである駿河台(リバティタワー)や和泉、中野のイメージが強い受験生にとって、神奈川県川崎市多摩区に位置する生田キャンパスは、しばしば「明大の異世界」と称されます。インターネット上の掲示板やSNSでは「一度入ると周囲に遊ぶ場所がない」「山奥に隔離されている」といった過激な書き込みも見受けられます。
しかし、地理的な事実を冷静に精査すると、その評価には大きな偏りがあることが分かります。生田キャンパスの最寄り駅の一つである向ヶ丘遊園駅は、小田急小田原線の快速急行や急行の停車駅であり、新宿駅からの乗車時間は約21分に過ぎません。下北沢駅や代々木上原駅を経由すれば、渋谷や大手町方面へも1回以内の乗り換えでスムーズに到達できます。
「陸の孤島」というフレーズが定着した最大の原因は、都心の商業エリアから物理的に隔絶されているというよりは、「キャンパスが多摩丘陵の頂上付近に位置し、駅からの高低差が激しいこと」、そして「文系キャンパスのような華やかな商業施設が校舎の目の前にないこと」に起因しています。
キャンパス内には約17万平方メートルにおよぶ広大な敷地が広がり、明治大学理工学部と明治大学農学部の2学部が4年間(大学院を含めれば6年間)の一貫教育拠点として集約されています。都心の狭隘なビル型キャンパスでは到底確保できない広大な実験圃場や風洞実験設備、大型工作センターなどを擁しており、研究環境という観点では極めて恵まれた条件を備えています。