デジタル空間における変体仮名の扱いは、長年にわたり大きな課題だった。標準的な文字コードが存在しないため、コンピュータ上で正しく表示・記録することが困難だったからだ。この高い壁を突き崩したのが、国際的な文字コード規格の策定を目指したUnicode変体仮名追加プロジェクトである。
このプロジェクトの結実により、300文字を超える変体仮名が正式にUnicodeに収録された。これを受けてタイポグラフィ業界も素早く反応し、伝統的な書体の美しさを備えたデジタルフォントの開発が活発化している。ウェブデザインやグラフィックデザインの最前線で、あえて変体仮名を取り入れたモダンな意匠が誕生するなど、文字デザインの新たな表現力として脚光を浴びている。