楽曲の冒頭から展開される歌詞は、一般的なポップソングに見られるような前向きな応援歌とは一線を画しています。特に聴く者の胸を強く突くのが、Aメロに登場する以下のフレーズです。
「誰かのために生きてみても Oh Tomorrow never knows 心のまま僕はゆくのさ 誰も知る由もない明日へ」
他者のために尽くすことや、誰かの期待に応えて生きることは、美徳として語られがちです。しかし歌詞の中では、そうした生き方が時として「自分自身の人生からの逃避」や「自己欺瞞」になり得る冷徹な現実を鋭く突いています。他人に依存した生き方を一度リセットし、たとえ孤独であっても自分自身の心に従って進むしかないという、徹底した個の覚悟が示されています。
また、続くパートで描かれる「優しさだけじゃ生きられない」というフレーズにも、社会の荒波や人間関係の不条理に対するシビアな観察眼が光ります。綺麗事だけでは乗り越えられない壁にぶつかったとき、人はどう立ち振る舞うべきなのか。桜井氏の歌詞は、リスナーの甘えを優しく、しかし容赦なく剥ぎ取っていきます。