時代は変わった。改正プロバイダ責任制限法(プロバイダ責任法)の定着により、裁判所を介した開示手続きはかつてないスピードで進む。かつては数ヶ月から1年近くかかっていたIPアドレスの特定が、現在ではわずか数週間で決定するケースも珍しくない。
「匿名だからバレない」という幻想は過去のものだ。事務所側が弁護団を強化し、悪質な投稿に対して億単位の損害賠償請求や刑事告訴を躊躇なく打つようになった背景には、裁判所がSNS上の人権侵害に対して認容額(慰謝料などの請求認容判決)を大幅に引き上げる傾向にあることも関係している。投稿者は一瞬の優越感の代償として、人生を揺るがす金銭的・社会的なペナルティを背負うことになる。