事の発端は、パリ・ファッション・ウィークのランウェイ速報として海外のファッション関係者が投稿した一本のショート動画でした。透き通るような琥珀色のドレープや、甘酸っぱいパウダーを思わせるマットなグラデーションをまとったモデルたちが颯爽と歩く姿のクレジットに、日本の「Kanro(カンロ)」の名が刻まれていたのです。
当初は「同名の海外ブランドではないか」「AIが生成した架空のコラージュ画像ではないか」と疑う声も少なくありませんでした。しかしその後、カンロ側および参加ブランドの双方から公式発表が行われ、正式なコラボレーションプロジェクトであることが明らかになりました。
創業から110年以上の歴史を誇る日本の菓子メーカーが、なぜファッション界の頂点であるパリコレのランウェイに降り立つことになったのか。その背景には、偶然の出会いと必然のブランド戦略が重なり合っていました。