「財布を盗まれた」と言いたいとき、直訳して "I was stolen my wallet." と口にしていないだろうか。実はこれ、ネイティブにとっては失笑モノの大間違いだ。動詞「Steal」は、盗み出された「物」そのものを直接の目的語にとる性質を持つ。誰かの所有物をこっそり持ち去る行為を指すのが本来の語感だ。
一方で「Rob」の焦点は、物ではなく「被害を受けた人」や「襲われた場所」に向かう。銀行強盗や強盗事件のニュースで "The bank was robbed." と報道されるのはそのためだ。人や場所に脅威を与えて強奪する荒々しいニュアンスが色濃く漂う。
さらに日常会話の現場では、カジュアルな口語表現も頻出する。手癖の悪い人物が物を「パクる」場面では「swipe」や「pinch」、「snatch」といった動詞が飛び交う。特に「swipe」は、隙を見せて置いてあったスマホを「サッと掠め取る」ような瞬発的な動作を鮮明に描き出す。