新聞紙面の評価と、SNS(X)や高校野球専門コミュニティにおける甲子園下馬評ネットの反応には、興味深い乖離が存在します。ネット上では「秋の実績よりも、ひと冬で球速が5km以上アップした隠し玉投手」や「21世紀枠校のアップセット(番狂わせ)」に熱狂が集まる傾向があります。
甲子園のネット裏に陣取るプロ野球球団スカウトの証言によると、今大会のセンバツ注目選手一覧の中でも、スカウト陣の評価シートが最も跳ね上がっているのは以下のドラフト候補注目投手たちです。
「スピードガン表示が150kmに迫るかどうかよりも、初速と終速の差が少ない直球を低めに集められるか。新基準バットによって芯を外せば内野ゴロに仕留められる環境になったからこそ、縦の変化球でカウントを整えられる投手の価値がかつてないほど高まっている」(パ・リーグ東日本担当スカウト談)
ネット上のファンの間では「球速ランキング」が先行してバズを生みがちですが、現場のプロが凝視しているのは「走者を背負った場面でのクイックモーション(1.15秒以内)」と「配球の意図を汲み取った制球力」です。ネットの過熱した評判と、現地記者が伝えるリアルの温度差を見極めることが、正確な勝敗予測への第一歩となります。