伝説の原点は、昭和から平成、そして令和へと語り継がれるあの春にある。
平成10年。松坂大輔という絶対的エースを擁し、常勝軍団として君臨していた横浜高校。そこに立ちはだかったのが、比嘉公也(現・沖縄尚学監督)らを擁する沖縄尚学だった。土壇場で見せた沖尚の驚異的な粘りと、土壇場で試合をひっくり返した横浜の執念。試合終了の瞬間、勝者も敗者も全力を出し切った爽快感と切なさが甲子園を包み込んだ。
あの激闘以来、沖縄尚学と横浜高校の間には単なるライバル関係を超えた不思議な尊厳が漂う。翌1999年春、沖縄尚学は沖縄県勢初となる全国制覇を達成。横浜が切り拓いた最高峰の壁に挑み続けた経験が、南国の地に悲願の大旗をもたらす原動力となったのだ。