週刊誌やネットニュースでは、改編期が近づくたびに「水卜アナついにフリー独立か」「争奪戦が勃発」といった見出しが躍ります。市場価値から換算すれば、フリーランスへ転身することで年収が数倍に跳ね上がることは確実視されているためです。しかし、そうした憶測をよそに彼女が日本テレビに留まり続ける背景には、明確な職業観と心理的要因が存在します。
第一に挙げられるのが、「日本テレビという組織とチームへの深い帰属意識」です。過去のインタビューや自著などで本人が一貫して語っているのは、「番組を制作スタッフや共演者と一緒にゼロから作り上げること」への情熱です。フリーアナウンサーが基本的に「外部の出演者」として扱われるのに対し、局員であれば企画の立ち上げや演出の意図にまで深くコミットできます。
第二に、日本テレビ側が彼女に対して最大限の配慮と待遇を用意している点です。異例の管理職昇進によって社内発言権を高め、労働環境の調整やキャリアプランの自己決定権を付与したことで、フリーにならずとも高い自己実現が可能な環境が整備されています。「独立して自由を得る」ことよりも「組織のリソースを活用してより大きな価値を生み出す」ことを選んだ結果が、現在の残留という選択に表れています。