滋賀県草津市の拠点で目を引くのは、高度に自動化されたスマートファクトリーの光景だ。自律走行ロボットが静かに部品を搬送し、多関節アームのロボットが寸分の狂いもなく溶接をこなす。しかし、テクノロジーだけで完璧な製品は作れない。
タカラスタンダードびわこ工場の真骨頂は、最新機器と職人の研ぎ澄まされた感性の融合にある。複雑な曲面への吹き付け作業や最終検品では、熟練職人の目と手が欠かせない。光の反射を極限まで読み取り、手触りで微細な凹凸を感じ取る「職人技」が組み合わさることで、初めて製品に命が吹き込まれる。