タイツを語る上で欠かせないのが「デニール(Denier)」という単位です。デニールとは、糸の太さ(長さ9,000メートルあたりの重さが何グラムか)を表す単位で、数値が大きくなるほど糸が太く、生地が厚手で透けにくくなります。
ストッキングとタイツの違いは、日本の靴下業界において明確な基準が存在します。一般的に30デニール未満がストッキング、30デニール以上がタイツと区分されます。
・〜25デニール(薄手ストッキング):素肌感・透明感が高く、フォーマルな場に適した薄さ。
・30〜50デニール(薄手タイツ/シアータイツ):ほのかに肌が透け、足元を立体的に細見えさせる。
・60〜80デニール(中厚手タイツ):透け感がほぼなく、日常的な防寒と引き締め感を両立する秋冬の王道。
・110デニール以上(厚手・裏起毛タイツ):真冬用の完全防寒仕様。透け感は完全にゼロ。
ここで特に注意したいのが冠婚葬祭マナーとデニールの関係です。弔事(お葬式・告別式・法事)の正装では、基本的に「20〜30デニール未満の黒ストッキング(肌が適度に透ける薄さ)」が正式なマナーとされています。80デニール以上の真っ黒な厚手タイツは「防寒用のカジュアル衣類」とみなされるため、厳粛な場での着用は避けるのが無難です。ただし、近年は極寒地や体調への配慮から、薄手に見える工夫が施された製品も活用されています。