2026年の審議において、熊本県の地域別最低賃金は前年を大幅に上回る改定額となる見通しだ。厚生労働省の中央最低賃金審議会が提示した引き上げ目安をベースに、熊本労働局の労働審議会では審議が深夜まで及んだ。物価の上昇ペースと、地域内で急増する労働力需要のバランスをどう取るかが最大の焦点となったからだ。
今回の改定額は、過去最高の上昇幅を記録する公算が極めて高い。数年前まで全国平均を下回る水準で推移していた熊本県の時給は、今回の改定により大都市圏との差を一段と縮めることになる。地域雇用を支えてきた中小企業にとっては痛みを伴う改定だが、労働者の流出を防ぐためには避けて通れない冷徹な現実がある。