表面上の「プロ乞食」問題の奥底には、より深刻な構造的人権の歪みが潜んでいる。国際的人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチは長年にわたり、UAEにおける出稼ぎ労働者の権利侵害を告発し続けてきた。パスポートの没収、猛暑下での過酷な長時間労働、そして悪質な仲介業者による多額の借金だ。
建設バブルを足元で支える彼らが病気や解雇で収入を断たれた瞬間、セーフティネットの存在しないこの国では、たちまち「法的に存在を許されないホームレス」へと転落する。街から浮浪者が「消えている」のは、彼らが救済されたからではなく、社会の目に見えない境界線の外側へと追いやられているからに他ならない。