昭和53年(1978年)、雪印乳業(現・雪印メグミルク)から世に送り出された「宝石箱」は、日本のアイスクリーム史において極めて特異で贅沢な存在でした。
当時、駄菓子屋やスーパーに並んでいたアイスの主流は1本30円〜50円、少し贅沢なカップアイスでも100円前後でした。その中にあって、「当時の値段で120円」という強気なプライシングで登場した宝石箱は、まさに子どもたちにとって憧れのプレミアムアイスでした。
四角い紙製の黒い外箱に金色の文字があしらわれたデザインは、アイスのパッケージというよりも高級洋菓子の佇まいそのもの。フタを開けると現れる、白いアイスに埋め込まれた色鮮やかな粒は、日常のおやつを非日常のイベントへと変える特別な魔法を持っていました。