紙面から解き放たれた矛の迫力は、実写スクリーンにおいて更なる衝撃をもたらした。東宝株式会社が配給を手掛けた映画『キングダム 大将軍の帰還』では、王騎が振るう矛の一撃がいかに戦局を覆す天災であるかが、視覚効果と徹底的な美術造形によって具現化されている。
日本映画産業の総力を結集した巨大なオープンセットと過酷なロケーション撮影。その中で燦然たる存在感を放つ矛は、役者の肉体表現と高度なVFX技術が見事に融合した結実だ。大沢たかおが体現した王騎の威容と、それを見上げる山﨑賢人演じる信の眼差し。映画が切り取ったあの巨刀の残像は、実写ならではの生々しい説得力を持って観客の網膜を焼き尽くした。