我々が日常で目にしている光景は、果たして真の「事実」なのだろうか。先端の理論物理学が解き明かしつつある世界像は、我々の直感的な常識をあっけなく粉砕する。素粒子の不確定な振る舞い、確率解釈、そして観測者の意識が存在することで初めて確定する波動関数の収束。これまで多くの学術研究が不都合として横に押しやってきた「余白」に、彼は容赦なく踏み込んでいく。
数式を突き詰めた先に見えてくるのは、無機質な機械仕掛けの宇宙ではない。むしろ、情報と意識が分かちがたく結びついた巨大なネットワークだ。数理物理学者としての背景を持つ彼だからこそ、その主張には安易なオカルト論議を跳ね返す異様な説得力が宿る。