この騒動が世間に強い違和感を与えた背景には、務台俊介氏が本来、極めて優秀な経歴を持つ政策通であったというギャップがあります。
長野県出身の務台氏は、東京大学法学部を卒業後、旧自治省(現・総務省)に入省。在職中にはイギリスのロンドン大学(LSE)大学院へ留学し修士号を取得するなど、官僚機構の中でも指折りのエリートコースを歩んできました。地方自治や防災行政、地域振興のプロフェッショナルとして数々の政策立案に携わった実績があります。
2012年の第46回衆議院議員総選挙で自民党公認として長野2区から初当選を果たし、政策通の若手・中堅代議士として将来を期待されていました。しかし、被災地でのたった一つの油断と軽率な発言により、「エリートのおごり」「現場を知らない官僚体質」という痛烈なレッテルが貼られてしまい、それまで積み上げた行政手腕の評価を一気に損なう結果となりました。