フェスティバルのメイン会場となる草津音楽の森国際コンサートホールは、木の温もりに満ちた極上の音響空間として名高い。ここで繰り広げられる室内楽の饗宴は、まさにこのイベントの真骨頂と言える。ステージと客席が一体となった空間で、演奏者たちの吐息や弦が擦れる細やかなニュアンスまでがクリアに客席へ届く。
重厚な交響曲とは異なり、数人の演奏者が緊密に対話し合う室内楽だからこそ、個々の技巧と感性が露わになる。木造ホールが持つ優しく深く澄んだ響きは、世界の名手たちの音色をさらに艶やかに引き立て、聴く者の心を揺さぶらずにはおかない。