そもそも、これほどまでに不合理な規定がなぜ作られたのでしょうか。謎ルール誕生の理由を紐解くと、1970年代から1980年代にかけての「校内暴力の激化」と「高度経済成長期の集団管理主義」に行き着きます。
当時、荒れる学校現場を力づくで抑え込むため、管理側は「生徒の逸脱を未然に防ぐ」という名目で細かな服装・頭髪規定を設けました。少しでも非行の兆候を見逃さないための予防策として、例外を一切認めない厳罰主義が定着したのです。また、体育会系の部活動における独自ルール(練習中の水分補給禁止、1年生は声出しのみ、先輩への挨拶の角度など)も、根拠のない根性論と軍隊式の上下関係がそのまま引き継がれた遺物でした。
本来は特定の一時的な課題に対処するために作られた応急処置が、指導側の「管理が楽になる」という都合や、「伝統」という思考停止の言葉にすり替わり、昭和の謎ルールとして半世紀近くも固定化されてしまったのが真相です。