勝毎花火を語る上で絶対に外せないのが、グランドフィナーレを彩る名物「錦冠菊(にしきかむろぎく)」の一斉打ちだ。夜空一面を黄金色のしだれ柳が埋め尽くし、金色の雨が地上へと降り注ぐかのような視覚体験は、他の花火大会では決して味わえない圧倒的な高揚感を生み出す。
この年は打上幅がさらに拡大され、右端から左端まで視界の限界を超えるほどの広がりを見せた。黄金の光が消えかかる瞬間に差し込まれる銀色の眩い閃光。頭上を完全に覆い尽くす光の幕に、視界のすべてが黄金色に染まる。観客はただ圧倒され、言葉を失って空を見上げるしかなかった。