事件の現場を取材する報道ジャーナリズムの視点から見ても、犯行手口の悪質化は目を見張るものがある。ターゲットを物色する犯罪者は、一度に大量のゴミを持ち去るわけではない。特定の袋から目立たないように数点の紙くずだけを抽出し、何日もかけてライフスタイルのデータベースを構築していくのだ。
防犯アナリストは「最近の犯罪者は、対象者のSNSアカウントとゴミから得た情報を照合して本人を特定する」と明かす。例えば、SNSに投稿されたカフェの写真と、ゴミ箱に捨てられたレシートのタイムスタンプが一致すれば、居住エリアと行動パターンは一瞬で割り出される。防犯・セキュリティの専門知識を持たない一般市民が、気づかぬうちに私生活を丸裸にされている恐怖がそこにある。