原発問題と対をなす彼の大きな功績が、北陸新幹線延伸プロジェクトの推進である。富山・金沢止まりだった新幹線を福井、敦賀へと伸ばす構想は、数十年にわたる悲願であったが、財源問題や並行在来線の経営分離といった難題が常に立ちはだかっていた。
彼はここでも原発政策とのリンクを巧みに利用したとされる。電力供給基地としての負担を全国に強いている以上、見返りとして高速交通網の整備は当然の権利であるという論理を展開。国鉄分割民営化以降の複雑な調整を力技でまとめ上げ、工事の着工と延伸スケジュールの前倒しを勝ち取った。大規模な地域振興を実現させたその執念は、地元経済界から絶大な支持を得る一因となった。