1980年代後半から1990年代にかけて、沢口靖子さんは映画や舞台、ドラマだけでなくテレビCMでも不動のポジションを築きました。特に1988年から2016年までの約28年間にわたって出演した「リッツ」のCMは、「沢口靖子=リッツパーティー」という国民的イメージを定着させました。
上品でありながら親しみやすい笑顔でお茶の間に愛され続けた彼女は、1999年に運命的な当たり役と出会います。それが大人気サスペンスドラマ『科捜研の女』の主人公・榊マリコ役です。
放送開始当初、30代前半だった彼女が演じる榊マリコは、科学捜査に情熱を燃やす若き研究員としての瑞々しさと芯の強さを放っていました。白衣姿の凛とした佇まいはシリーズを追うごとに円熟味を増し、日本の連続ドラマ史上屈指のロングラン作品へと成長していきました。