「恋のABC」という言葉が社会に根付いたのは、1970年代から80年代にかけてのこと。当時の若者向け雑誌や深夜ラジオ番組を通じて全国へ広がり、青春の甘酸っぱい俗語として定着した。
本来の定義を振り返ると、Aはキス(Kiss)、Bはペッティング(Petting)、Cはセックス(Sex)を指す。一部ではさらに進んで、D(妊娠・結婚)やE(破局)といった派生語まで囁かれていた。ストレートな表現が憚られた時代において、この記号化された表現は、若者たちが自分の体験や悩みを友人と語り合うための「安全なクッション」として機能していたのだ。